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論文

硝酸イオン化学的変遷挙動評価モデルの施肥由来硝酸性窒素汚染事例への適用

阿部 徹*; 平野 史生; 三原 守弘; 本田 明

原子力バックエンド研究(CD-ROM), 27(1), p.3 - 11, 2020/06

硝酸イオン化学的変遷挙動評価モデル(NEON)は、地層処分施設およびその周辺における硝酸イオンの化学的変遷挙動を把握するために開発された評価ツールである。硝酸イオンはTRU廃棄物に易溶性の塩として含まれており、放射性物質の移行挙動に影響を及ぼす可能性がある。したがって、地層処分の安全性を評価するための基礎情報として硝酸イオンの化学形態の変化を評価する必要がある。NEONでは硝酸イオンと、金属,鉱物および微生物との反応がモデル化されており、このうち微生物との反応は微生物の活動による窒素循環等の過程を取り入れて構築している。各反応モデルは室内実験の結果と比較され、おおむね再現できることが確認されている。そこで、TRU廃棄物の地層処分を想定したスケールにおけるNEONの適用性を評価することを目的として、地下水の硝酸性窒素汚染の天然事例について再現解析を実施し、モデルの適用性を評価した。再現解析には広島県生口島の事例を取り上げた。NEONを用いて計算された硝酸イオンおよびその化学変遷物であるアンモニウムイオンの濃度分布は、数百メートル規模でおおむね再現しており、NEONの広域的条件における適用性が示された。

報告書

アスファルトの$$gamma$$線による放射線劣化により生成する可溶性有機物の評価

福本 雅弘; 西川 義朗*; 加川 昭夫; 河村 和廣

JNC TN8400 2001-002, 23 Pages, 2000/12

JNC-TN8400-2001-002.pdf:0.55MB

TRU廃棄物処分研究におけるアスファルト固化体の影響評価の一環として、放射線($$gamma$$線)によるアスファルトの劣化により生成する可溶性有機物の種類と濃度について確認した。また、硝酸塩の影響についても合わせて確認した。その結果、放射線(アスファルトが処分環境で100万年の期間に受ける$$gamma$$線の吸収線量に相当する10MGy)によるアスファルトの劣化により生成される可溶性有機物のギ酸、酢酸及びシュウ酸濃度はそれぞれ、約50mg/dm3、約30mg/dm3及び約2mg/dm3とValckeらがEurobitum(ブローンアスファルト、MexphaltR85/40)の放射線分解の劣化生成物の影響をPuとAmを用いた試験により実施し、Boom Clay間隙水中のPuとAm溶解度は増加しなかったと示した時のギ酸、酢酸、シュウ酸の濃度より低濃度の溶出であった。また、硝酸イオンが多量に存在しても、TOC、ギ酸、酢酸、シュウ酸濃度の変化は微量であった。すなわち、放射線により硝酸イオンが亜硝酸イオンとなる過程でアスファルトの酸化的分解を促進することにより、錯体の有機配位子となりうるギ酸、酢酸を溶出させることは少ないといえる。このことから、アスファルト固化体の放射線($$gamma$$線)による劣化により溶出してくる可溶性有機物とTRU核種との錯体形成によるTRU核種の溶解度上昇、TRU核種の分配係数低下は限定的である。

論文

Structural study of lanthanides(III) in aqueous nitrate and chloride solutions by EXAFS

矢板 毅; 成田 弘一*; 鈴木 伸一; 館盛 勝一; 本橋 治彦; 塩飽 秀啓

Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 239(2), p.371 - 375, 1999/00

 被引用回数:95 パーセンタイル:98.32(Chemistry, Analytical)

塩化物、硝酸イオン性水溶液におけるランタノイドイオンの構造研究がEXAFS法により行われた。EXAFSによって得られる動径構造関数から、ランタノイドイオンの第一配位圏には、水あるいは硝酸イオンの酸素が存在し、一方塩化物イオンは存在しないことが明らかとなった。また、ランタノイドイオンの配位数はNd,Smでおよそ8,Eu~Luでおよそ9であることが確かめられた。これは、硝酸イオンの配位の前後で変化はなかった。また、硝酸イオン、水のランタノイドとの結合距離の比較において、硝酸イオンの酸素の方が約10pm外側に存在することが明らかになった。このことから、硝酸イオンは、水より穏やかにランタノイドに結合していると考えられる。

報告書

微量生成物のプロセス内挙動に関する研究(II)

松本 史朗*; 田嶋 靖憲*; 古閑 二郎*; 宮原 由香理*

PNC TJ1609 98-001, 26 Pages, 1998/02

PNC-TJ1609-98-001.pdf:0.7MB

再処理プロセスの運転において生成、消滅する微量成分、特にアジ化水素酸のプロセス内挙動について数値シミュレーションによる検討を行った。アジ化水素酸のマスフローシミュレーションについて、前年度までに開発されたコードに、放射線およびテクネシウムの存在下でのヒドラジンと硝酸イオンとの反応によるアジ化水素酸の生成およびその分解を組み込み、抽出器の全体での物質収支式を解くように改良を行った。またシミュレーションに使用するモデルプラントについても東海再処理工場を対象として、現実に近い条件を設定して検討した。シミュレーションの結果、溶媒洗浄工程廃液中のアジ化水素酸の濃度はプロセスの値とほぼ一致しており、その値は安全基準と考えられている濃度の1/10であることを示している。

論文

$$^{139}$$La NMR relaxation and chemical shift studies in the aqueous nitrate and chloride Solutions

矢板 毅; 伊藤 大伸; 館盛 勝一

Journal of Physical Chemistry B, 102(20), p.3886 - 3891, 1998/00

 被引用回数:26 パーセンタイル:62.07(Chemistry, Physical)

274~343Kにおける硝酸及び塩化物水溶液におけるLa-139NMRの磁気緩和及び化学シフトが測定された。緩和時間は塩濃度に対する依存性から、硝酸イオンは内圏錯体を、塩化物イオンは主に外圏錯体を形成することが分かった。緩和時間の温度依存性から、塩化リチウムを加えた水溶液中の核四極子結合定数がもとめられ、これらの値は、既報の水和ランタンの核四極子結合定数と一致した。一方、塩酸水溶液試料においては、塩酸濃度4.3mol dm$$^{-3}$$において、核四極子結合定数のわずかな増加が観測され、溶液構造の違いにより内圏錯体の形成が起こりうることが明らかとなった。回転運動の活性化エネルギーは、おもに、水同士の水素結合の破壊に必要なエネルギーであることが分かった。また、化学シフトから、塩化物イオンの第一配位圏での相互作用は、主に閉核イオン軌道の重なりによる反発力によることが指摘された。

報告書

コンクリートの変質挙動に関する実験的研究(2)-概要書-

入矢 桂史郎*; 久保 博*

PNC TJ1201 95-004, 63 Pages, 1995/03

PNC-TJ1201-95-004.pdf:1.42MB

TRU廃棄物処分場の人工バリアの材料としてセメント系材料(以下「コンクリート」と称す)は有望な候補の一つである。TRU廃棄物処分場の建設される環境条件として、深地層の地下水中の岩盤が有力であるが、コンクリートは地下水中でその中に含まれるイオンおよび廃棄体に含まれる化学成分の影響を受け、次第に劣化していくことが考えられる。これまで、地下水中に存在する主要なイオンとして、塩素イオン、硫酸イオンとセメント硬化体との相互作用について実験的研究を行った。また、地下水中に数十年以上に渡って浸漬されたコンクリートの調査分析も行った。本年度は、TRU廃棄物に含まれるイオンの中で、硝酸イオンを取り上げ、セメントペーストを用いてその影響による変質挙動について実験的研究を行った。硝酸ナトリウム10%溶液中では、セメント中のカルシウムの溶出はほとんど見られなかった。この結果、セメント硬化体は、ナトリウム硝酸塩の水溶液中においてほぼ安定であるといえる。次に、セメント硬化体がベントナイトの性質に与える影響について調査を行い、実験計画の立案を行った。その結果、Na型ベントナイトはセメントのカルシウムの影響を受けてCa型ベントナイトに変化する。次に、Ca(OH)2の影響を受け、モンモリロナイトがゼオライトに変わることが予測される。これらを実験的に確かめるために、バッチ法、透水試験法、電気化学的促進法について実験計画を提案した。最後にスイス、スウェーデン、カナダを訪問し、中低レベルや高レベル処分においてコンクリートがどのように使用されているか、どのような理由でセメントの選定が行われているか、また、どのような研究が行われているかについて調査を行った。

報告書

銅オーバーパックの腐食に関する文献調査(1)

楠戸 伊緒里

PNC TN8420 93-016, 63 Pages, 1993/10

PNC-TN8420-93-016.pdf:1.41MB

現在、オーバーパックの候補材の1つとして銅系材料が検討されており、そのオーバーパックの寿命予測を行うために銅および銅合金の腐食挙動を調べることは、長期間にわたる放射性核種の閉じ込め能力を検討するうえで非常に重要である。本報告書では、諸外国における銅系オーバーパックの腐食挙動の研究について、オンライン検索システムを利用した文献調査を行った。対象文献数は10件であり、主な腐食形態は以下のようなものであった。 (1)均一腐食(2)孔食(3)応力腐食割れ これらの腐食に影響を及ぼす因子として検討されたものは、溶存酸素濃度、放射線の存在、硫化物イオンに代表される無機イオン濃度、圧縮ベントナイトの存在、温度等であった。

論文

Separation of technetium with active carbon

山岸 功; 久保田 益充

Journal of Nuclear Science and Technology, 26(11), p.1038 - 1044, 1989/11

 被引用回数:23 パーセンタイル:89.04(Nuclear Science & Technology)

高レベル廃液からテクネチウムを分離する基礎研究として、硝酸溶液における活性炭吸着分離法の有効性をテクネチウムの分配係数から評価した。更に、活性炭の再利用を考えて硝酸処理した活性炭についても比較実験を行った。その結果、硝酸処理活性炭を用いた場合でもテクネチウムを分配係数100以上で0.5M硝酸溶液から吸着分離できることがわかり、活性炭吸着分離法が群分離プロセスに適用できる可能性が示された。テクネチウムの分配係数は、水素イオン濃度が0.5Mまでの溶液中で、硝酸イオン濃度の増加に反比例して減少した。活性炭へのテクネチウムの吸着量は、Freundlich式によって表された。テクネチウム濃度が、高レベル廃液中の濃度に相当する0.015Mにおける吸着量は、末処理炭を用いた場合は0.60meq/gであったが、硝酸処理活性炭の場合には吸着量は約半分に減少した。このため、硝酸処理による活性炭表面構造の変化についても調べた。

口頭

硝酸イオン選択性繊維の合成と硝酸イオン吸脱着挙動の検討

佐々木 昇司*; 金丸 亮太*; 松浦 博孝*; 井原 敏博*; 瀬古 典明

no journal, , 

公共用水域の富栄養化による水質汚染防止、及び、メトヘモグロビン血症などの人体への健康被害を予防する観点から、産業排水,生活排水、及び、飲料用地下水から効率よく硝酸イオンを除去する技術の開発が望まれている。本研究では、硝酸イオンに高い選択性を有する強塩基性イオン交換繊維の開発、並びに、硝酸イオンの吸脱着挙動を詳細に検討した。目的のイオン交換繊維は、ポリオレフィン繊維へのクロロメチルスチレンのグラフト重合、及び、アミノ化処理により作製した。トリアリルアミン型繊維を用いて硝酸イオンの吸着/溶離試験を検討した結果、一般的な水処理速度の15倍の処理速度でも、効率的に硝酸イオンを吸脱着することが可能であり、硝酸イオン吸着量は0.68mmol-NO$$_{3}$$$$^{-}$$/gであった。また、処理速度にかかわらず、繊維体積の70倍の0.2M NaClを通液することにより吸着した硝酸イオンを100%溶離することが可能であることが分かった。さらに、硝酸イオンの吸着量に及ぼすアンモニウム基のアルキル鎖長の影響について検討した結果、アルキル鎖長が「n=4」のトリブチルアミンを用いた場合、吸着量が最大(0.828mmol-NO$$_{3}$$$$^{-}$$/g)となることを見出した。

口頭

硝酸イオンの選択的吸着を目的とした陰イオン交換繊維の合成と評価

金丸 亮太*; 佐々木 昇司*; 松浦 博孝*; 井原 敏博*; 瀬古 典明

no journal, , 

生活廃水や工業廃水に含まれる硝酸イオンは、河川や湖沼の富栄養化や環境汚染の原因物質であり、分離除去することが望まれている。しかし、これまでの吸着剤は、吸着容量が低い、処理速度が遅い等の問題があり、硝酸イオンを選択的かつ高速に処理可能な新規吸着剤の開発が望まれている。本研究では、高速処理条件下においても硝酸イオンに高い選択性を有する強塩基性陰イオン交換繊維の開発を試みた。その結果、グラフト重合反応により、クロロメチルスチレンをポリオレフィン繊維に導入した後、トリアリルアミンを用いてアミノ化処理することにより、目的とする硝酸イオンに高い選択性を有するイオン交換繊維を作製することに成功した。本繊維は、一般的な水処理速度の150倍の高速処理条件下においても効率的に硝酸イオンを吸着除去することが可能であった。加えて、水道水の水質基準値の1.4倍の硝酸イオンを含む水(硝酸イオン濃度: 1mM)を用いて、カラム吸着試験法により性能評価を行った結果、約7分で繊維体積の185倍の水を処理することが可能でる知見が得られた。

口頭

硝酸イオン化学的変遷挙動評価モデルを用いた地下水硝酸性窒素汚染の天然事例の解析

大藏 稔; 三原 守弘; 本田 明

no journal, , 

地層処分における硝酸イオンとその変遷物の影響を評価するために、硝酸イオン化学的変遷挙動評価モデル(NEON: model of nitrate evolution due to mineral reaction, microbial activity and metal corrosion)が開発された。NEONは硝酸イオンと金属、鉱物及び微生物との反応がモデル化されており、各反応モデルは室内実験の結果と比較され、概ね再現できることが確認されている。より長期の地下環境における硝酸イオンの挙動に対するNEONによる評価の信頼性を向上させる手法として、天然事例を活用する方法がある。そこで、本研究ではNEONの反応モデルのうち微生物反応モデルの妥当性を評価することを目的とし、農業活動に由来する地下水の硝酸性窒素汚染の天然事例について、NEONを用いた解析を実施した。解析対象地域内における地下水中の硝酸イオン濃度について実測値と解析値を比較したところ、解析結果が実測値と同様の傾向を示した。いくつかのパラメータに関しては論拠の乏しい設定値があるものの、解析対象地域の硝酸還元状態がNEONを用いた解析により再現された。

口頭

アルキルベンジルアンモニウム基を有する陰イオン交換繊維を用いた硝酸イオンの選択的吸着特性の評価

伊関 崇志*; 金丸 亮太*; 松浦 博孝*; 井原 敏博*; 植木 悠二; 瀬古 典明

no journal, , 

硝酸イオンによる水質汚染は、公共用水域の富栄養化やメトヘモグロビン血症などの健康被害の原因となるため、地下水からの効率的な硝酸イオン除去法の開発が望まれている。我々は、これまでにトリアミルベンジルアンモニウム基が硝酸イオンに対して高い選択性を有することを見出している。本研究では、硝酸イオン吸着特性に及ぼすトリアリルベンジルアンモニウム基のアルキル鎖の影響を調査した。また、カラム通液法により、硫酸イオン共存下における硝酸イオンの動的吸着特性評価を実施した。その結果、アルキル鎖の炭素数が「5」となるトリペンチルベンジルアンモニウム基が最も高い硝酸イオン吸着性能を示した。トリペンチルベンジルアンモニウム型イオン交換繊維を充填したカラムに、0.49mM硝酸イオン、及び、0.25mM硫酸イオンから成る試料水溶液を空間速度1000h$$^{-1}$$で通液したところ、硫酸イオンの方が早く漏出し、硝酸イオンが選択的に吸着されることが分かった。本試験における硝酸イオンの5%破過点は322mL-試料水溶液/mL-繊維となり、この際の5%破過容量、及び、総吸着量はそれぞれ0.522mmol/g-繊維、及び、1.13mmol/g-繊維となった。

口頭

硝酸イオン選択性陰イオン交換繊維の合成と性能評価

佐々木 昇司*; 金丸 亮太*; 松浦 博孝*; 井原 敏博*; 瀬古 典明

no journal, , 

水質汚染防止や人体への健康被害を予防する観点から、産業排水、生活排水及び飲料用地下水などから効率よく硝酸イオンを除去する技術の開発が望まれている。本研究では硝酸イオンに高い選択性を有する強塩基性陰イオン交換繊維(FTAA)の合成を試みるとともに、カラム通液試験によりFTAAの硝酸イオン吸着特性を評価した。目的とするFTAAは、クロロメチルスチレンを用いた電子線前照射液相グラフト重合、及び、それに続くトリアミルアミンによるアミン化処理により作製した。FTAA充填カラム(乾燥重量: 15.1g、湿潤体積: 72.6mL)に模擬地下水(硝酸イオン: 0.6mM)を空間速度500h$$^{-1}$$で通液したところ、高流速条件下でも効率的に硝酸イオンを吸着することができ、この際の硝酸イオン吸着量は0.74mmol/g-繊維となった。また、FTAAに吸着した硝酸イオンの溶離回収試験を0.2M NaCl水溶液により実施したところ、通液速度に関係なく、FTAA体積の70倍量の溶離液を通液すれば、100%の硝酸イオンを回収可能であることが分かった。この結果から、本イオン交換繊維は、短時間で硝酸イオンが回収できること、並びに、繰り返し使用が可能であること分かった。

口頭

硝酸イオン化学的変遷挙動評価モデルを用いた地下水硝酸性窒素汚染の天然事例の解析,2

阿部 徹*; 平野 史生; 三原 守弘; 本田 明

no journal, , 

地層処分施設における廃棄物由来の硝酸イオンの化学変遷挙動を把握するために開発された硝酸イオン化学的変遷挙動評価モデルの信頼性を高めることを目的として、地下水の硝酸性窒素汚染の天然事例について解析を実施し、硝酸イオン化学的変遷挙動評価モデルの妥当性を評価した。

口頭

紫外線を用いた硝酸を含む溶液の処理手法の開発,2

清水 恒輝

no journal, , 

硝酸イオンを含む排水は、一律排水基準(基準値:亜硝酸化合物及び硝酸化合物の合計の濃度が100mg/L)未満となるように硝酸イオンの蒸発回収処理やイオン交換樹脂による吸着処理等で処理されるが、硝酸イオンが施設内に残るという課題があるため、紫外線を用いて施設内に硝酸イオンを残さない処理方法の開発を行った。平成29年度の結果を基に平成30年度は低圧水銀ランプ及び高圧水銀ランプの併用に加え、200nmと300nmの紫外線を同時に発するメタルハライドランプ(MHランプ)及び重水素ランプを用いて、亜硝酸イオンの生成量の変化を確認した。また、紫外線ランプの高出力化が容易なMHランプと高圧水銀ランプを用いて紫外線を長時間照射する試験を行い本処理手法の有効性を確認した。結果は、MHランプを単独で使用するより、低圧水銀ランプと高圧水銀ランプを併用する方が還元に優れていることが分かった。また、紫外線とスルファミン酸による処理プロセスが有効に機能し硝酸イオンの処理ができた。この結果から、本法は硝酸を含む溶液の処理に有効であることを確認した。

口頭

硝酸イオンを含む放射性廃水の紫外線を用いた処理手法の開発

清水 恒輝; 小山 勇人; 萩原 正義

no journal, , 

一般に高濃度に硝酸イオンを含む廃水(以下、「硝酸廃水」という。)は、環境省が定める一律 排水基準未満となるようにイオン交換樹脂による吸着処理等が行われるが、放射性廃水の場合は使用済みのイオン交換樹脂が2次廃棄物として発生する という課題がある。本件では、硝酸の紫外線による還元反応に着目し、模擬の硝酸廃水を対象に紫外線を用いた還元処理手法の開発を行った。試験の結果、亜硝酸イオンの生成量は、既報の高圧水銀ランプ単体に比べ、高圧水銀ランプとメタルハライドランプを併用することにより約1.2倍増加する ことを確認した。これは、メタルハライドランプが発する広い波長域の紫外線が、硝酸イオンの還元に有効に作用し、還元反応を促進したものと考えられる。また、硝酸イオンは紫外線照射とアミド硫酸の添加により、約68時間の処理時間で一律排水基準を満たすことを確認した。

口頭

$$alpha$$/$$beta$$/$$gamma$$線ラジオリシス影響下における格納容器系統内腐食評価と腐食抑制,3; 放射線照射下の水への気相ラジオリシスの影響

端 邦樹; 木村 敦*; 佐藤 智徳; 田口 光正*; 加藤 千明; 渡邉 豊*

no journal, , 

物質と放射線の相互作用を考えるとき、単位体積当たりの放射線のエネルギーの吸収量は気体と液体とで大きく異なる。そのため、原子炉の一次冷却系のように水が大部分を占める系での放射線分解を考えるとき、照射による酸化還元雰囲気の変化は液相の放射線分解に支配される。しかし、福島第一原子力発電所の格納容器内のように大きな空間を占める気体が長期間$$gamma$$線に晒されると、気相における放射線分解生成物が液相の水質に影響を与える可能性が出てくる。また、格納容器底部に水が存在するため、この気相における放射線分解には、もともとのガスの成分(酸素、窒素)に加えて、水蒸気の影響も考慮する必要がある。本研究では、高湿度の空気の放射線分解が、近接する液相中の鋼材の腐食環境に与える影響を調べるため、気液共存試料へのガンマ線照射を行い、放射性分解生成物である過酸化水素や硝酸イオンの生成量を分析している。これまでの実験から、これら化学種の生成量は酸素分圧に依存し、完全に脱気した条件ではほとんど発生しないことが分かっている。本発表では、実規模の腐食環境評価に役立てられるよう、気相ラジオリシスと液相ラジオリシスを連成させた解析手法を構築し、これまでの実験データの再現計算を可能とした内容について報告する。

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